近視
近視の進行

近視の進行
日本は近視大国です。
近視とは目に入った光が網膜の前方にピントが合った状態で、発症には遺伝と環境要因が関与します。遺伝は「親が近視であること」、環境要因は「近くを長時間見続けること」が挙げられます。
昨今は小中学生の近視が特に増えており、スマートフォンやゲーム機の普及が関係しているとも言われています。さらに、小児期の成長に伴い眼球が前後方向に伸び、ピントの位置がずれることで生じる軸性近視と呼ばれるものがあります。これは主に小児期に進行すると元に戻せません。近年、低濃度アトロピン点眼が、軸性近視の進行抑制に効果があるという報告が出ました。0.01%という極めて低濃度のアトロピン点眼には副作用がほとんどないことが確認され、臨床応用されています。ある中学校では裸眼1.0未満の生徒の眼科受診状況が約2割と低いのが現状です。近視は体の成長とともに眼軸が延長し進行するため、年に1回は眼科医の検診を受け、近視が進行していないか、使用している眼鏡やコンタクトレンズがきちんと合っているかチェックしてもらうことが必要です。